Bird Writing

思うがままに

【Blackish House ←sideZ】桜坂悠翔【ネタバレ感想】



Blackish House ←sideZ
桜坂悠翔ルートのネタバレしかありません!!!

自己責任でお願いします!!!

⚠️Blackish House sideA→
宇賀神澪・姫崎藤吾ルートのネタバレもあります





こんにちは。やちょうさんです。
Blackish House ←sideZ 最終ルート
桜坂悠翔くんの感想記事です。




桜坂悠翔くん……なあ!


私が公式サイトでひとめぼれして、
彼のために、彼をめがけて
一直線にBlackish Houseを攻略し続けた日々……

寝不足の日々を越え、推しイベを越え、
途中久世くんや乃亜くんに足を取られたけど、
それでも悠翔のために走り続けていたよ……!




そんな楽しみで仕方なかった
桜坂悠翔くんの感想記事です。


それでは対戦よろしくお願いします。



⚠️ルートの内容に対して少し辛口です⚠️

(なんでこんなことになったんだろうな……?)






欠点:???はやっぱり気になるのよ。
ずるいよ。OPでも『???』なんだもの。





▼ Scene02『落ち着かない共同生活』



今回も書きたいとこだけ。
Scene順に書いていきます。
書きたいとこだけだから急に飛んだりするよ。



(やっぱり、宇賀神先輩達だ。
 相変わらず朝からすごい歓声……)
(あの歓声に近付いて、巻き込まれたら怖いな。
 端を歩いていこう)

 そう思う私よりも先に、前に出たのは悠翔だった。
「おはようございます、先輩方」




悠翔ルート、最後の最後だから忘れがちなんですけど
本来の雛ってこういう性格だよな〜と。
今までの雛が個別入った瞬間にアクティブすぎたのよ。
本来の雛は共同生活に入ったからって急に住民たちと仲良くは出来ないよ。
いつまでも悠翔の後ろにぴったりだよ。
そうやって悠翔の心を満たし続けてるんだよ。


っていう再認識からスタート。
久しぶりにウジってる雛見て新鮮な気持ちになる。
いつもルートの最後の雛は強くてサイコ〜な女になりますのでね。




▼ Scene04『パーティーの計画』



そんなこんなで悠翔の誕生日が近いから誕生日パーティ参加してくれませんか!?って勇気をだしてアパート住民に伝えに行く雛。



ここ……ここなあ…………!?!




「男所帯の中にそんな無防備なカッコで現れて、
 何も起こらずに済むと思ってるの?」

「え……」
「きゃっ!?」

「おっと」
 阿久根君に押された……と思ったら、
 私はソファに腰掛けていた有村先輩のもとに
 倒れ込んでしまっていた。
 あわてて離れようとしても、阿久根君は
 私をさらにぐいっと押して、有村先輩に押し付けようとする。

(あ、阿久根君……!?)
「何〜? 阿久根君、これ、どういうこと?」
「雛ってどうも世間知らずみたいだから、
 イロイロ分からせてあげてよ」

「お、おい……」
「じゃないとこの先、ここでやっていくのは難しいんじゃない?」
「セラ、あんた、何言って……」


く、久世〜〜〜〜〜????

久世、まじで何してんの。

「おい……」じゃないのよ。
おまえはさあ!ねえ……。わかるでしょ?



(な、なに……この状況……?
 どうして私、有村先輩に押し倒されて……)

「前にも注意したのに……。
 学習能力のないおバカさんとしか思えないな〜」
「そんなに襲ってほしいなら……
 リクエストに応えてあげようか?」

「っ、!? やっ……!?」




てかさ〜〜!!
普通に有村乃亜ルートをプレイした直後に
この展開は結構傷ついたよね……。


アパート住民、全員攻略終えてんのに
この初期好感度の低さ、キツ〜〜………



悠翔〜〜!!!
悠翔なにしてんねん。
こういう時に守れなくてどうするの!
だから君は宇賀神澪に負けちゃうんだよ……。


この展開……ほんと、みんなの悪いとこしか出てない。




▼ Scene05『誕生日の秘密の夜』

「……お前はホントに、俺がいないとダメだな」
「……うん。悠翔がそばにいないと、嫌だよ」




で、出た〜〜〜!!
sideA共通パートで私がひたすらシーン回想していた台詞〜〜!!!
これです。今までの悠雛の関係。これがすべて。
雛は悠翔に依存しきってるし、悠翔は『俺がいないとダメな雛』に依存してる。最高。ふたりだけの世界。誰も邪魔しちゃだめよ。(物語が進まないよ)




▼ Scene06『謝罪と約束』

「雛ちゃん……一昨日は、ごめんなさい」
「え? えっと……」
「雛ちゃんを押し倒して、怖がらせちゃったこと」

「俺も謝罪するよ、亜麻乃さん。
 この前は乃亜を野放しにしてしまってごめんね」

「……オレも……パーティーをバカにして……ごめん。のあに乗っかって、煽ったことも」
「……あんたが怖がってるの気付いてたのに、
 何もしなくて……悪かった」

「え、えっ……?」
 一斉に謝られてしまい、私はますます困惑するばかり。
 どうしたらいいか分からず戸惑っていると、
 キッチンから悠翔がひょっこり顔をのぞかせた。
「みんな、雛に謝ってくれてありがとうございます」
「うっ」
 みんなは弾かれたように、急に背筋を伸ばす。




まじで悠翔なにしたん???!?


ここ、絶対楽しいのに
彼視点なくて悲しんだ。
絶対楽しいのにな!!!!?


他はともかく、有村乃亜に謝罪させるって
本当に悠翔……何したんだろうな。



というか久世!!!
久世はちょっと許せないよ!
場の空気に流されるなよ!
おまえは!守ってくれよ、雛を……。



それはそうと、ここのちびキャラスチル好きすぎるんだよね。




▼ Scene11『新たな師匠』

「おい、亜麻乃」
「は、はい!」
(わっ……! 先輩に名前を呼んでもらったの、
 これが初めてだ)

 突然の名指しに驚いていると、
 先輩はそれよりももっと衝撃的な言葉を告げる。
「この夏、俺はお前の師として、
 演技の基礎を指導することにした」



はい、ということで。



ここからは


〜Blackish House sideZ 宇賀神澪ルート〜



の感想記事となります。


(急にどうした?)
(いやまあ……そうなるしかないじゃん?)




▼ Scene15『演技指導』

(私……なんだか変だな。こんな風に焦ったり、
 悠翔のやり方に疑問を抱くようなことを言っちゃったり……)
(悠翔はいつだって、私や那由多を正しい道に連れていってくれた。
 そんな悠翔が間違ってるなんてこと、あるはずないのに)
(悠翔は私にとって、
 "絶対"で、正しい存在なんだから――)



やっぱり共依存は好きなんだよ。


悠翔ルートは雛の依存がこれでもかってくらい垣間見えるので私は好きなんですよね。
『依存しているのは本当は悠翔』って言われがちだけど、雛だってかな〜〜り悠翔に依存しきってるし、盲目だし、悠翔が神様だし。

ふたりの世界が幸せに完結してるなら、なにもわざわざそれを崩さなくても良いのに……って思うところを、圧倒的光の存在:『宇賀神澪くん』がやって来てしまうんですよね。




▼ Scene18『花火とりんご飴』

「先輩にお土産があるんです」
 買ってきたりんご飴を、先輩に差し出す。
「……なんだ、それは」
「りんご飴です。屋台に出ていたので買っちゃいました。あ、お店の人は男の人でしたから安心してくださいね」
「きっとおいしいと思います。
 よかったら、どうぞ」

「……」
 戸惑った目でりんご飴を見つめる、宇賀神先輩。
 そして、渋々……といった様子ではあったけれど、
 私の手からりんご飴を受け取ってくれた。
 私は、ほっと安堵する。



!!!!


!!!!!!!


こ、これは……!!!!



私がBlackish House sideA 宇賀神澪ルートでどうしても許せなかったりんご飴イベント〜リベンジ〜じゃないですか!!!



本当にさあ!
sideAの宇賀神澪ルートどうしてもお祭り事件を許せそうになかったので、sideZの宇賀神澪ルートでやり直しをしてくれて……本当に……本当によかった……あの時のりんご飴ちゃんが浮かばれます。


というかここまで素直にりんご飴受け取ってくれる先輩、やっぱりどうしようもなくsideZの宇賀神澪の方が魅力的に感じてしまうな……。
sideAの宇賀神はいつまで経っても雛のこと認めてくれなかったので……。


sideA、本当にやり直してくれないか?
まずは雛がミスコンを目指すんじゃなく、付き人から始めてくれ。



師弟関係澪雛、あまりにも良すぎる。



しかもこの後、澪くんと花火まで一緒に見ちゃうし。
sideAで出来なかった澪雛イベントをここぞとばかりに詰め込んでくる!ずるいじゃん!そんなの正規の宇賀神ルートでやってよ!!

一緒に花火見た先輩とエンディング迎えられないなんて、そんなの嘘だよ!!




▼ Scene19『蛍の呼吸』



まじで悠翔出てこないんですが。
(それはそう)(いま宇賀神先輩と山籠りしてるもんね)


「きゃっ!?」
 先輩の心の内を探る前に、
 頭に思いきりチョップを受けてしまった。
「せ、先輩!? 何ですか、いきなり……」
「…………」
(私に触れた部分を思いっきりさすってる……)
「そんなに触れたくないなら、
 どうしてチョップしたんですか……?」

「フン。お前が口で言っただけじゃ治りそうもない、大馬鹿者だからだ」


チョップ澪雛良すぎる;;;;


なにこの関係。
なにこの、今までになかった関係。



これがBlackish House sideZの宇賀神澪ルートってことですか……??



女に触れるのが本当に無理なことを
ここまで攻略してきたユーザーはさ
嫌というほど知っているのに!


澪くんに触られるということが、どれだけ大事なことか、嫌というほど知っているのに!



「お前ならもしかして……(触れられるかと思ったけどな)」って零す澪くんに本気で感情が高鳴ったんだよ、こっちは。



しかもこのやり取り、雛が悠翔のことについて過敏になってしまって逃げた先に澪くんがわざわざ追いかけて来てくれるんですよ。



「彼……雛ちゃんが行っちゃったあと、
 すぐに走って追いかけて行ったんだよ」
「宇賀神君なりに、雛ちゃんのこと
 大事にしてるのかもね」


もうさ、これだけで『特別な存在』ってことが……わかるじゃん?




(そんな……そんなこと、あるわけないよ。
 後を追いかけてきてくれたのも、話を聞いてくれたのも、全部、先輩が優しいからで……)

 だけど、もし、宇賀神先輩が本当に
 私のことを大事に想ってくれているのだとしたら。
(だとしたら……すごく、嬉しい)
(私にとっても、宇賀神先輩は大切な師だから……)

 胸の内側が、じわりとあたたかなものに満たされていく。


雛、もう澪くんにしなよ。

認めるよ。わたしが。



「……ダメなんです、私。どうしても」
「悠翔のことを誤解したように言う人達が、
 すごく嫌で、怖くて……それから、許せない」
「悠翔はただ、頑張っていただけなのに……
 それなのに、あんな……勝手なことばかり」
「ひどいです。ひどい……
 みんな、悠翔のことを何も知らないくせに」
「嫌……嫌なんです。
 みんな、みんな嫌……ッ!!」



ダメそう。




一緒に蛍まで見た先輩とエンディング迎えられないなんて、そんなの嘘だよ!!!




▼ Scene20『優しい毒』

「……なあ、雛。
 何か困ったことがあった時には、迷わず俺を頼れよ」

「え……?」
「自分の手で解決することも、
 他の人の手を借りることもするな。
 これから、ずっと、必ず」

「……雛、分かったな?」
「…………」
 抱きしめられた腕の力が、
 ほんの僅かだけど強くなった気がした。
 その小さな痛みが、なぜか私の心をざわつかせて……
「…………うん」
 私は迷った末に、結局、頷いてしまった。
「いい子だ」


ごめん悠翔ほんとごめん。澪くんにうつつを抜かした雛が悪かった。本当にごめん許して。悠翔。悠翔が一番に決まってるじゃん。ね?………。



(悠翔が恋をしていたなんて、全然知らなかった……!)
 長年一緒だった幼なじみの知らない一面を知ってしまい、私は軽く混乱してしまう。
「じゃあ、えっと……今もその人に恋をしてる?」
「してるけど、恋っていうよりは愛に近いかもしれない。その人のことは大切に想ってるよ」
「だけど、大切だからこそ、俺と一緒になるよりも、彼女だけの幸せを掴んで欲しいって思ってる」
「俺は、誰かを守るにはちょっと頼りないからさ」


この時のこの瞬間だけのこのセリフ、
これだけはずっと隠してきた悠翔の本心なんだってことに2周目で気付いて愛しくなっちゃった。


ずっと『良いお兄ちゃん』として雛の前で気を張ってた悠翔が初めて「頼りない」って言うんだよ、自分のこと。
限りなく悠翔の本心に近い感情なんだよ。これが本当の悠翔なんだよ!
ここでこんなに取り乱す悠翔、やっぱり宇賀神との山籠りが相当効いてたんですね……。そりゃあどうにかしてでも雛と宇賀神を近付けたくないよね。



そんな悠翔の気持ちをさぁ、
さらに砕け散らすようにさ




「このまま悠翔に囚われ続けていたら、
 あいつはひな鳥のまま成長出来ず、
 どこへも飛び立てないぞ」

「……つまり、澪君は何が言いたいんだ?」
「あいつを、お前から切り離す。
 自分の意思で行動出来るようにする。
 それがあいつのためだ」

「……そう。
 そんなこと、澪君に出来るかな?」



こんなこと澪くんが言うからぁ!!!!

やめてよ!
これ以上悠翔の心を引き裂くのはやめてよ!
悠翔、澪くんと雛がおしゃべりするだけでも嫌なんだから!
半分自分と同じ血が流れているのに、澪くんのもとへ行ってしまう雛なんて悠翔が耐えられるわけないでしょ!?



そんなさあ!
雛にとって足りないもの、必要なものを全て持っている
圧倒的存在の宇賀神澪くんを前にしたらさあ!
雛は……そっちに行っちゃうに決まってるじゃん!
悠翔はソレが嫌ってほど分かってるんだよ!


だって澪くんは……悠翔の……大切なもの、全部全部持ってるんだから………ッ



宇賀神の血も、親も、右脚も、夢も、雛も!
これ以上……!
悠翔から大切なものを奪わないでよ……ッッ!!







オイ、もっと本音で語れよ…………!!!





ッ………………!!!





………………………………







悠翔と澪くんのバチバチ………




チョ〜〜〜〜サイコ〜〜〜〜〜だよぉ!!!





▼ Scene23『波紋』



はい、ということで山籠りが終わり文化祭の選抜演劇メンバーに選ばれた雛。と悠翔と澪くんと乃亜。
ここから後半戦です!!!!(長いな……)




「……この、大馬鹿が!!」
「っ!?」
 私の頭に、宇賀神先輩が拳をぐりぐりと押し当ててくる。
「〜〜っ!? い、痛いです、先輩……っ!!」
「やかましい! お前がいつまでも自信のない
 弱腰女のままなのがいけないんだろうが!
 もっと堂々としていろと、これまで何度も言ってきただろう!」

「この俺が弟子に選んだ役者なんて、
 お前が初めてなんだぞ。
 そして俺は、今後に期待出来ない役者を
 相手にする気はさらさらない」
「これがどういう意味なのか、
 分かっていないのか?」

「え? えっと、つまり……?」
「お前に期待してやっている、ということだ!
 この大馬鹿弟子!!」

「い、痛い……っ!!
 すみません、ごめんなさいっ!!」

 必死で謝ると、宇賀神先輩はパッと拳を離す。
 そして、心底嫌そうな顔をしながら
 両手を神経質にこすり合わせていた。
(先輩、腕に鳥肌が……。
 そ、そんなに嫌なら触らなければいいのに……)



あああああ師弟澪雛良すぎちゃうあああああああ

ゴロンゴロンゴロンゴロン




知ってます?わたし、師弟関係だいすきなんですよ
そんな……そんなもう……!!



無理だよお〜〜!!!!
雛、頼むから澪くんを選んでくれ頼む
(手のひらクルクル)




 付き人の仕事が終わった今でも、
 宇賀神先輩が私の『師』であってくれる。
 私は、そんな先輩の優しさに応えたいという気持ちで
 頭がいっぱいで……
 私の頭を撫でた手を、宇賀神先輩が拭わなかったことにまで意識が回っていなかった。



いやあああもうさ?!



え!?




澪くん、このルートでも……


『病気』、治るんじゃん……!?



え!?





sideAの宇賀神ルート………



なんだった!?!?!?





本来正規に攻略するであろうsideAでさえ!

雛に触れることが出来たのってクリスマスですよね!?


いま何月だと思ってるんですか!?
9月ですよ!?文化祭まだ終わってないよ!?


sideAの9月、めちゃくちゃ宇賀神に嫌われてたよ!?
おそらく11月くらいまで雛のこと襲った挙句、勝手に吐いてたよ!?
宇賀神くん、失礼だよねぇ!?ぷんぷん!



もうこっちが正規の宇賀神澪ルートでいいじゃん……!?




「あの2人、良い感じだよね。
 このまま2人がくっつくことになったら、
 澪の潔癖症も治っちゃうかも」

「…………」
「おもしろくなさそうだね」
「別に、そんなんじゃないですよ」



うわああああんごめんね、悠翔。ごめん。待って。1回落ち着こう。話せば分かる。ね?悠翔……お願い、傷つかないで。雛が悪かったよ。ごめんもう二度としない。もう二度と宇賀神になんかときめかないから!!



そう私が師弟澪雛に沸いてるこの時……さぁ。
悠翔に今日失敗したとこ練習しよ!あとで!って言われたのにも関わらず澪くんと練習し始めちゃったんですよねぇ……。
悠翔、「俺を頼れって言ったよな」って恐ろしく冷めた目で雛に言ってたのに、雛が……宇賀神先輩をとってしまったから……もう悠翔の心はボロボロだよ。とどめを刺すには十分すぎた。本当にごめん。

ところで悠翔の恐ろしく冷めた目をした表情、ゾクゾクするので私はけっこう好きです。



「いい加減やめてあげたら〜?
 そうやって雛ちゃんに付き纏うの」

「……どういう意味ですか?」
「なんとなく、見てて思ったんだよね〜。
 僕はずっと、雛ちゃんのほうが桜坂君に
 依存してるって思ってたんだけど……」
「本当は、そうやって自分にすがってくる雛ちゃんに、桜坂君の方が依存してるんじゃないかって」



オーバーキルすな、乃亜。





「……お前は結局そうやって、
 俺よりも宇賀神先輩を選ぶんだな」

「え?」
 悠翔の表情が、一瞬、ひんやりと冷たいものに見えた気がした。



ほら〜〜〜!?!
悠翔が心を閉ざしちゃったじゃん!?


ねぇ!雛!どうするの!!?




▼ Scene28『告白』



やばい。来てしまう。

みんな、覚悟はいい?



こんな、攻略キャラからじゃない告白がシーンタイトルになることなんてあるんだな……。




「桜坂先輩のことが欲しくなっちゃったんです。
 だからくれぐれも、繭の邪魔をしないでくださいね」
「じゃ、邪魔って……」
「もし、そんなことをされちゃったら……」

「繭……亜麻乃先輩のことを、壊しちゃいますから」



ところでこの倉科繭って女さ〜。
私にはまだ前回のルート(ヒント:有村乃亜)が記憶に新しいので、ルート中に出てくる女にバチバチに警戒&嫌悪を抱いてたんですよ……。


それがさあ…………ね?

まさか……そんな……
私はそこまでを望んでいたわけじゃあ……ね?




 台詞と台詞の間の僅かな沈黙の瞬間、
 何か奇妙な物音が聞こえた。
 気のせいだろうか、と倉科さんのほうを振り向いた瞬間、私は絶句した。
 倉科さんの頭上に、『何か』が降り注いでいた。
 その『何か』が、舞台に設置されていた
 装置の破片だと気付くのに、いくらか時間が掛かった。
 なぜなら……
 壇上で、倉科さんが大量のガラス片の下敷きになって、真っ赤な血を流していたから。
「――……ッ!?」

「亜麻乃!!」
「雛ちゃん、大丈夫!?」
 ハッと気付くと、私の隣には舞台袖から飛び出してきたらしい宇賀神先輩と有村先輩の姿があった。



ハァ〜〜〜!!スカッとした〜〜!!!

(サイテー)(本当にね)(スカッとジャパンに投稿してこよ)





悠翔、本当にやってくれたなあ……!?


本当にこの男、『亜麻乃雛』以外の人間のこと、興味ない……というか、ちゃんと「人間」だと思ってる?
世界って『亜麻乃雛』『それ以外』だと思ってない?そう思ってるよね、ごめん、当たり前だったか。



てか悠翔、雛も出ている舞台でこんなキケンなこと、よくやろうと思ったよね!?
一歩間違えれば雛だって巻き添えになっていたワケだし……って考えたけど、もしかしたら悠翔、雛が巻き添えになって怪我をしても良いと思ってた?そうだよね、そしたら雛はどこにも行かなくなるもんな……。



ところでこの事故直後に下敷きになった倉科繭じゃなくて亜麻乃雛のもとに駆け付けてくる先輩2名、めちゃくちゃ笑ったな。雛より心配するところ、目の前にあるだろ。





 倉科さんの血が、舞台を赤く染めている。
 数分前までキャピュレット家のお屋敷だった
 この空間に、まったくそぐわない色。
 その赤を見ているうちに、頭の奥がズキリと痛んだ。
(私……これに似た光景を、どこかで見たような……)

 それは、うんと昔の記憶。
 私が役者になる前の――……
(っ、悠翔……?)
 脳裏に、幼なじみの姿が浮かぶ。
 いつも笑顔で優しい幼なじみが、
 "あの時"は、真っ赤に染まって、ぐったり動かなくなって――
「あ……う、ぁ……」
(……い……いや、悠翔……)

 頭痛が一層激しくなっていく。
 同時に吐き気がして、目がくらんで――……
(…………はる……悠、翔……)
(……悠翔……、悠翔……悠翔……ッ)
(悠翔、悠翔、悠翔、悠翔、悠翔、悠翔、悠翔、
 悠翔、悠翔、悠翔、悠翔、悠翔、悠翔、悠翔、
 悠翔、悠翔、悠翔、はるま、はるま!!!!)



ココ、サイコ〜。


テキストが表示される度に『悠翔』しか出てこないのかサイコ〜に怖くてゾクリとした。



雛だって狂ってんだよ、とっくに。

こんなにも雛から想われていること、悠翔はもっとちゃんと自覚した方がよかったよ。




そんなこんなでぶっ倒れた雛が保健室で目を覚まして、女の事故を悠翔の事故と混同してパニック状態になったところを宇賀神先輩に介抱されるシーン……なのですが…………




来るね。来ちゃうよ。




いい?覚悟は……いい?




「……あ、あの……先輩、私……」
 それでも何か言葉を、と震える唇を開く。
 すると――。
(え……?)
 私の身体は、宇賀神先輩の腕に抱きしめられていた。
「せ……先、ぱ……」

「……大丈夫だ。
 お前の幼なじみは事故に遭っていないし、倉科だって無事だ」
「お前が怯える必要なんて、どこにもない。
 ……大丈夫」

 宇賀神先輩の声が、耳のすぐ近くから聞こえてくる。
 諭すような言葉に、胸を打たれる。
 落ち着きを取り戻しながら、私は気付いてしまった。
(先輩……私を抱きしめてる腕が震えてる。
 女の私に触れているからだ)
「せ、先輩……無理に触ろうとしないでください。
 私なら大丈夫ですから……!」

「お前も震えているんだから、お互い様だろう」
「う、宇賀神先輩……!」
 抱きしめる腕に、先輩はさらに力を込める。
 まるで、お互いの震えを閉じ込めようとしているかのように。



ああああああああ



エンダアアアアアアアア!!!!





しかもハグスチル付き。

欲しいところにスチルが来る。
だってこれはBlackish House sideZの宇賀神澪ルートですからね!!!



あああああ、本当に……本当に宇賀神澪……!




うう、良すぎる……どうする?戻って来れないよ。





てことで、もう、ここからは
1テキスト進めるごとに発狂していた当時のSNSの様子そのままを貼っていくね。






「……桜坂から離れて、俺を選ばないか?」




え⁉️ちょっとまって、ちょっと、え⁉️り、りかいしかねる……え、!??!え!!?!



待って本当にwwwwwwwwwww

澪雛好きすぎて涙出てきた
え???まって意味がわからない
え?宇賀神……おまえ……え?
まって
こんな予定ではない

え?

これは宇賀神澪ルートだよね?

お願いします
宇賀神澪ルートだと言ってください

わたしは宇賀神とこの状況でふたたび恋をやり直したいです





「俺のものにならないか、と言っている」




取り乱す まって本当にすきすぎる え⁉️取り乱すが………




「もう、我慢がならない。
 桜坂に囚われ続けているお前を、
 ただそばで見ているだけなのは……」
「桜坂から離れて、俺を選べ。
 そして……俺にお前を守らせて欲しい」



ちょっとまってしんどいしんどいしんどいタンマタンマタンマ




「俺はもう、お前を、ただの弟子とは思えていない。お前のことを、特別だと思い始めているんだ」



え!!!!!!??!?、待ってよ!!!!!!待ってって言ったじゃん!!!!




「……特別って……?」
「恋をしているという意味だ」


待って本当に無理すぎて手が震える




「……他人の恋ならいくらでも演じてきたが、
 自分がこんな想いを抱くのなんて初めてで……
 俺自身、戸惑っている」
「だが、それでも……気付いてしまったんだ。
 お前の存在が、俺のなかで大きくなっていることに……」


いや待ってwwwwwwwwwwwえ⁉️⁉️かつてないこんなに告白シーンに滾ったことないんだけど!?


わたしさぁ、どんなに好き男でも告白シーンめちゃくちゃ苦手で愛の言葉囁かれるのとか正直だるくてポチポチーって飛ばしがちなんだけどいやまって??!!?
宇賀神の告白、まじでひと文ひと分タンマ‼️‼️‼️‼️って言いながら読んでる
やばい、このおとこ、まじでやばい、だって次に出てくるセリフが全部致死量なんだもん、ころさないでわたしを
わたしだって心臓こわれてしんじゃうの!




「お前の成長が感じられると俺も嬉しくなるし、
 お前が挫折しているのを見ると助けてやりたくなる」
「怯えるお前を笑顔にしてやりたいと思うし、
 涙を浮かべている時には、こうして……
 俺の手で、抱きしめてやりたいと思う」



まってほんとおねがいお願いだから澪くんだまってwwwwwwwwwww!?!!?!



ねぇ!!?!?!本当にさ!!!!わたし、まじでセリフ1個送る度に心臓こわれちゃって、文字打つことしかできないんだけど、まって、このひといつまで告白続ける気⁉️!!?!?!ぜんぶのせりふ好きすぎちゃう え、まって、自ルートでこんなんでしたっけ彼??????こんな告白してくれた???9月の段階で



「この気持ちに、師弟という言葉はそぐわない気がするんだ。
 ……きっと、これは恋なんだと思う」



Blackish House sideZ ~完~





「俺は、亜麻乃に恋をしている……」



待ってごめんキャパ越えた もうなんのテキスト見ても心が動かなくなった やめます めちゃくちゃ彼が喋ってる途中だけどちょっともう無理なのでやめます 寝ます 






(以上、原文ママでした)
(ここでキャパオーバーだったらしく、宇賀神先輩の告白途中で寝ました)(寝んな)






はい。

ということでね。

Blackish House sideZ、桜坂悠翔……もとい、宇賀神澪ルート、お疲れさまでした!



最後に宇賀神先輩から告白されて、師弟から恋人へと関係性が変化するシーンは、とてもトキメキましたね!



恋愛過程が丁寧で、とっても幸せに溢れた乙女ゲームだったと思います。
最高のゲームでした!ありがとう!!



それでは次回の感想記事でお会いしましょう。
やちょうさんでした。







…………





……………………





………………………………?






え………………?


まだ…………続けるの………………??





だって告白されたからこのルート、終わ…………



りじゃないの!?!?




ナンデェ!?!?




だって、乙女ゲームって、だいたい最後に告白されて恋が実ってハッピーエンドじゃん……!




ちが……違うの………………!?




悠翔
「……」


あぁっ⁉️⁉️まって、ま、まって、悠翔……!!!?!


まって悠翔!!?!?そこにいたの!?!?!?
まってまってまってタンマタンマタンマタンマ
悠翔きいてたの?まってむりきかないでごめんなさい、澪くんに浮気してた雛で本当にごめんなさい聞かないで悠翔ごめん





Blackish House sideZ 宇賀神澪ルート


~完~




ここからなんと、Blackish House sideZ 桜坂悠翔ルートが始まるみたいです。




この時点で私は桜坂悠翔ルートにおける宇賀神澪の初恋が実らない確定なことに絶望しているのですが、そういえばsideAの宇賀神澪ルートでも「悠翔の気持ちどうなっちゃうんですか!?」ってブチ切れた記憶あるからおあいこなのよ。



このゲーム、
Blackish House sideAの宇賀神澪ルートでは
桜坂悠翔と恋をしたくなる
Blackish House sideZの桜坂悠翔ルートでは
宇賀神澪と恋をしたくなるんだよ。



ほんと、憎いよ。ライター。
どうしてなの。どうしてここまでのものを持ってこれるの。本当に!!く〜〜〜天才か!?!(天才だよ)



私はさあ、少なくともこのルートでの澪くんの温度感として「桜坂から離れるために試しに付き合ってみるか?」程度の告白を予想してたんですよ。

まさかこんな、ちゃんと恋をしているだなんてさ……。




雛ってさ、誰のルートでも「わたしが○○を守ります」しか言ってこなかったんだよね。

そんな雛もだいすきだったんだけどさ、
はじめて……、はじめてなんだよ。
「お前を守らせてくれ」って言われたのは。
そんなのもうさ、取るしかないじゃん。
宇賀神澪の手を。



攻略対象にとって
だいたい『亜麻乃雛』という存在は
彼らにとっての『唯一の光』だったりするんですけど、
宇賀神澪に関しては
亜麻乃雛にとっての『唯一の光』なのかなって思ったんですよ。



ということを考えながら攻略を終えたあとに特典の小冊子(かな?)を拝見したら



『悠翔にとっての光はヒロインですが、ヒロインにとっての光は澪……といった不毛な関係の3人』



ってライターの方が書いてくださってるのを確認して、ウワーーー!!!天才ーーーーー!!!!!となりました。
何回天才言うんだよ。仕方ないよ天才だもの。




Blackish House、基本的にどのルートでも
雛は自分から鳥かごを抜け出して、彼の手を取って歩いて行くんですけど、
雛を圧倒的な光で照らして、鳥かごから出してくれるのは他の誰でもない、宇賀神澪にしか出来ないことなんだよ。




鳥かごの中にまで手を差し伸べてくれるのは宇賀神澪しかいないし、一緒に鳥かごの中に居てくれるのは桜坂悠翔しかいない。




雛を強引にでも鳥かごから引っ張り上げてくれるのは宇賀神澪で、悠翔を強引にでも鳥かごから引っ張り出すのは雛なんだね……。
本当にね、不毛な関係だよ。




でもこれがsideAの宇賀神澪ルートだと、澪くんも漏れずに雛が澪くんの光になってしまうので、私は宇賀神澪ルートで澪くんを救った雛より、悠翔ルートで雛を救う宇賀神がどうしようもなく好きなんだと思います。


しかも悠翔ルートの澪くんは、この後の展開で自力で「桜坂悠翔という愛人の子どもの存在」という事実を飲み込んで消化するんですよね。
それを消化した上で、雛の力になりたい、守ってやりたいって想ってくれるんですよ。




聞いてる〜!?
宇賀神澪ルートの澪くーん!?

こっちの澪くんは!!
急に取り乱して雛のこと襲って自滅して吐いたりしないんだよ!?
りんご飴だって!食べてくれるよ!?!





宇賀神澪と亜麻乃雛はさ、更生プログラムメンバーに選ばれた選ばれてないに関わらず、それぞれの歩む人生の中でお互いがお互いのことを認知し、踏み込むことで、限りなく確実にお互いが惹かれ合ってしまう2人なんですよね。





それはもう、どうしようもないんだと思う。
宇賀神澪と亜麻乃雛って、そういう風にできてる。





でもそれは『運命』と呼べるほど強い関係ではなくて。
『運命』じゃないから2人が出会うのは必然じゃないし、恋に落ちるのだって絶対じゃない。
だけど2人があと1歩ずつ、お互いに近付く努力をしたのならば、惹かれ合うのはもう止められないんじゃないかな。




っていうことを、悠翔はきっと本能的に分かってる。



だから澪くんと雛を近付けたくなかったし、
『桜坂悠翔』が持っているモノっていうのは
『宇賀神澪』がその全ての上位互換として、夢も家も持ってしまっているので、もう……なんだろうな、雛が澪くんに惹かれるのは仕方ないって、思っちゃうんだろうな。



でもね、悠翔……



澪くんが持ってなくて、悠翔だけが持っているモノもちゃんとあるんだよ。



それは雛と培ってきた時間であり、気持ちだよ。



そこをね〜!!悠翔くんはちっとも理解してくれない!!


悠翔にだけ向ける感情がちゃんとソコにあるのに。
舞台上で事故が起きたら頭の中『悠翔』でいっぱいになるくらい、雛にとっての悠翔は大きい存在なのに!


全部全部澪くんに敵わないって思っちゃってる。



そこが!!だめなんだよ!
悠翔!!!!!
ちゃんと!!自覚して!!!!




▼ Scene30『拒絶』



はい。ということで
普通に悠翔ルートの感想に戻ります。



澪くんが雛に告白してるところを見てしまった悠翔は、そのあと雛と澪くんを付き合わせようとかなり強引に雛のことを拒絶し始めて、雛がイヤ!やめて!って悠翔に訴えに行ったところなんですが……




「……あれだけ俺を頼れって言ったのに、
 それでもお前は、俺よりも宇賀神先輩を
 選び続けていたじゃないか」
「俺との稽古を蹴って、先輩に稽古を付けてもらって……」


めっっっっちゃ引きずってるな!?!


この男、めちゃくちゃ引きずってる。

まあそれほど悠翔の心を折る決定打となった出来事だったんだろうな……!?




「ち、違うの。あの時は……」
「ああ、別に責めてるわけじゃない。
 言いわけなんてしなくていいよ」


言い方よ。

「言いわけなんて」って言っちゃってるよ、もう。
めちゃくちゃ怒ってるじゃん。




▼ Scene32『12人目のルームメイト』



はい。


なんやかんやあって悠翔の好きな人は私?舞台の事故は悠翔が起こしたの?って疑心暗鬼に陥ってしまった雛が、悠翔に直接聞くことになったのですが……。




「俺は……お前のこと、家族だなんて思えてなかった。もう、何年も前からずっと……」
「俺は……ずっと、お前のことを……」

(ごめんね、悠翔。苦しめて……)
(でも、それでも私は……悠翔のことを……)

 ――その時だ。
「……は、はは」
 私の腕の中から、笑い声が聞こえてきた。
「ははっ、あははは、あははははは!!
 もうダメだ、おかしい!堪え切れない!!」



………………





………………誰?






だれだよおまえ!!!!






…………悠翔は?



ねえ!悠翔は……?


悠翔はどこ行ったの!?

悠翔を返してよ……!ねぇ……!!!




これ初見プレイの時さ、
本当は悠翔はずっと『雛が好きな演技』をし続けて来たんだと思って心底肝が冷えたんだよね。

今までの悠翔って、全部嘘だったの……?って軽く絶望しかけてたら、ちゃんと二重人格みたいで安心した。(安心……?)




でも私は!!

悠翔が!好きなの!!


悠翔と恋愛出来るのを、本当にずっとずっと楽しみにしてきたの!
そしたらさ!?何!?



蓋を開けてみたら宇賀神澪ルートに突っ込んでるし、ようやく悠翔と向き合おうと思ったら悠翔いなくなっちゃったし!?!




悠翔……悠翔、どこ…………

悠翔と恋愛するルートは……どこ……?





なんで私は……
宇賀神澪と悠海を攻略しているの……??




▼ Scene35『依存』

「あんたはよく、『自分の意思がない』ことを
 気にしてたみたいだけど……
 本当に意思がないのは、悠翔のほうだ」
「役者の道を選んだのも、あんたが、
 芝居に打ち込む悠翔の姿を
 『かっこいい』って褒めてくれたから」
「宇賀神家の息子として生きるのを拒んだのも
 雛のいる孤児院から出たくなかったから」
「今の高校を選んだのも、
 あんたがここへ行きたいって言ったから」
「更生プログラムに参加したのも……
 あんたと離れたくなかったから」
「すごいだろ? 全部、ぜーんぶ雛に従ってるだけ。
 悠翔の意思なんて、どこにもない」



わたし悠翔の欠点『???』がずっと気になってたんですけど
この話を聞いて、悠翔の欠点は雛と同じ『自分がない』ことなのかな…と。

もちろん社長は今の悠翔がどんな気持ちで動いているか全ては知らないだろうし、悠翔については欠点とか理由付けなく本来の最重要目的である更生プログラムに悠翔を参加させたんだろうけど。


攻略対象の欠点として考えるなら、やっぱり『自分がない』ことなのかなあ。




▼ Scene37『私の意思』



そんなこんなで悠海が登場してから、無理やり一緒に寝かされて久世くんにバレて茶化されるし(サイテー)、澪くんに最悪な形で愛人の子どもバレするし(サイテー)、そんな澪くんの目の前で雛のこと襲うし(サイテー)




一番許せないのはさ、悠海と澪くんが修羅場になるんですけど、その時に悠海が武器として「万年筆」を使うんですよ。


知ってる?この万年筆……。

そうだよ。雛と那由多が一緒に選んで、少ないお小遣いで買って、悠翔の誕生日にプレゼントした物なんだよ。


それをさ、悠海は凶器として使うんだよ。
雛と那由多は悠翔が脚本を書くためにプレゼントしたものを、悠海が凶器として澪くんの頬を傷つけるの。
澪くんだけじゃないよ。悠海は最初、雛を脅す段階でもこの万年筆を利用するんだよ。
本当に許せない。許せないよ。
雛と那由多の気持ちを裏切ってるだけじゃない。それは悠翔の気持ちなんかじゃない。
悠海は、『悠翔が本心ではやりたがってたこと』をやっているって言うときがあったけど、こんなの悠翔が望んでるわけないじゃん。誰が大事な家族からプレゼントしてくれたものを、凶器として使おうなんて思うの。

確かに悠翔はさ、雛のこと憎いと思った時もあったよ。
だけどやっぱり家族としても大事だから。
悠翔は絶対こんなことしない。
だから私は悠海のことが好きになれないんだよ。




修羅場を越えたあと、雛はこれ以上宇賀神先輩を巻き込めないって澪くんを振って宇賀神澪くんの一連の話は終わり。


てかさ〜〜!!
私は少女漫画の当て馬が好きだから当て馬くんを幸せにするために乙女ゲームを始めたといっても過言ではないんですけど、

当て馬くん、攻略……出来なかったなあ……!?

そもそも攻略対象同士で当て馬になることが珍しい展開だから最高にウキウキドキドキ楽しむことができて、その点では百点満点!!!を付けたいところなんですケド……。

このまま澪くんと付き合う派生ルートも喉から手が出るほど欲しかった……!
本当に欲しかったんだよ。
sideZの澪くんのこと、幸せにしてあげたかった。




澪くんはさ、ここで切なくも振られてしまうわけなんですが、澪くんはとってもとっても大事にされている子なのでちゃんとお兄ちゃんがヨシヨシしに来てくれるよ。


澪くん、本当に大事にされてるよなあ。
下手すりゃ雛より大事に大事にされてるのに、本人はそれをウザイ!と思っちゃってるところがsideAでモヤモヤした原因なんですけど……。




てかこの由衣さん!!
sideZのメインサブキャラとして位置しているから何か重大なモノを持っているのかしら……と思いきや


この人本当にただただ弟とルームシェアしたかっただけなんかい。


由衣さんのこと、もっと深く掘って欲しかったよ。
なんだったんだよ、彼は……。
日中なにやってんだよ。




▼ Ending3『許されざる選択』



ルートの途中ですがここで挟まるBADの話していいですか?いいよ。


当て馬くん幸せに出来なくてウギギ!!としていた私なんですけど、はい!このBAD……!!





夢が叶います!!!





澪くんの告白を受けた雛がそのまま駆け落ち!!
まさかの澪雛子どもを授かるという奇跡!!



なにこの幸せ!
なんでこれBADなの!?




というか澪くん………………



童貞卒業出来たんだねぇ…………!!(そこ)(サイテー!!)(一番のサイテーは私だよ)(本当にね)(すまんな、悠海)




ここの澪雛新居背景、
ここでしか見てない気がするんですけど
まさか本当に澪雛の家のためだけの背景……!?
手が込みすぎじゃない?!
ソコに至るまでの澪雛のエピソード無限に作れるでしょ!?

お願いだよ、後生だよ、見せてくれよ。頼むよ。




(今日の夕飯は、肉じゃがにしよう。
 澪さん、私の肉じゃがが大好物だから)



このひと文でさあ!!!
読み取れる情報量が多すぎるんだよ。



雛の得意料理で悠翔が好きな肉じゃがを澪くんも好きになってくれたこと、
そもそも雛の手料理を澪くんが口にすることが出来ること、
そしてそれを『大好物』って言えること。




はぁ〜〜!!!
澪雛尊いなあ……!!!!



知ってる?
星月プロダクションの公式プロフィールに、
澪くんの好きな食べ物って『フィレステーキ』って書いてあるんですよ。

『フィレステーキ』から『雛の作った肉じゃが』って…………。



ヴッ、澪雛……致死量です…………




これから産まれてくる子どもと、
たくさん幸せな人生を歩んで欲しいな。


澪雛、幸せになれて良かった〜!
途中どうなることかと思いましたが、最後は幸せハッピーエンドで満足でした!

それでは次回の感想でお会いしましょう。
以上、やちょうさんでした。




…………


……………………



………………………………やったね。

もうこのくだり、やったね。

分かってるよ、はい。現実に戻ろうか。




ちなみにこのBADは
最後に悠翔?悠海?がやって来て、
雛のお腹を切り裂いて終わります。

やっぱり澪雛の子どもは許せなかったか〜!
許せないよな。わかるよ。
sideAの澪雛、もし子どもを授かった時はお腹に気を付けるんだよ。わかったね?




▼ Scene40『広がる疑惑』



宇賀神先輩の一件が片付いたあとは、まあなんか……なんだろ。
雛が悠海くんを見張ろうキャンペーンを始めまーす。


「……悠翔が、雛の好物、取っちゃうなんて……」

「……雛、悠翔に……何か、した?」
「し、してないよ!」
「でも……悠翔は、雛の嫌がること……
 絶対、しないのに……」


いやそうなんだよね。


悠翔は雛の嫌がること絶対しないんだよ。
雛がいつだって最優先なの。一番大事なの。



なに?まじで悠海……。

悠海は口では悠翔のこと馬鹿にしてるけどさ、結局は悠翔のことが一番大事なんだよ。
雛のことも好きなんだろうけど、最優先じゃないんだよ。
悠海は悠翔の本能の部分の欲を叶えようと、雛のこと大事にしてくれないから。
だからだめ!!だめでーす!



このあたり、本当に虚無で進めてた。
合わない。わたしと悠海が。


そもそも悠翔の立ち絵のビジュが好きだったのに、それすら変わってしまって悲しい。
会いたいよ、悠翔……。




▼ Scene45『THE PHANTOM』

「悠翔が自分の人生を諦めずにいられたのは、
 全部、雛のおかげなんだ」

「私が、悠翔の人生を……守れたってこと?」
「そうだよ。あいつはどうしようもないバカで、
 すぐ自分の殻に引きこもるけど……
 悠翔には雛しかいない」




悠翔の『生きる理由』は雛だけだったってこと、もうこれが、『桜坂悠翔』の全てなんだよ――。(クソビックボイス)(桜坂悠翔ルートのサビ)(何度でも伝えるよ)




根暗で、冷めてて、臆病で、怖がりで、ドネガティブで、そんな悠翔のことわたしは大好きなんだよ。

キスすら自分から出来ないんだよ悠翔は……。




ずっと自分の手から飛び立たないように大事に大事に育ててきたひな鳥、
成長してしまったら悠翔は縋りついて「置いて行かないで」って言うしかないんだよ。


悠翔には雛が全てだったから。
他に生きる術を知らないから。


雛が飛び立ってしまったら、悠翔は呼吸が出来なくなるの。
どうやって生きていったらいいのか、分からなくなってしまうの。


悠雛の雛はね、ちゃんと振り返って、悠翔のことを置いてったりしないんだよ。
『一緒に行こう』って優しく手を包んでくれるの。
鳥かごから一歩踏み出して、新しい生き方を見つけて、呼吸の仕方を覚えて、雛と一緒に歩んでいくんだよ。




おかえり、悠翔――……!!




▼ Scene46『星の王子さまに捧ぐ』



ラストシーン……!



な、長かったあ……!!!
ここまでなんと2万字!
お付き合いいただきありがとうございます本当に。

おかしいなあ……!?
悠翔ルートはそんなにエネルギーを使う予定ではなかったんだけどなあ……!?



ようやく悠翔が帰ってきて、
舞台の精算して、
お互いの気持ちを確かめあって、
ようやくハッピーエンド……!!






なんだけどさ。

ごめん。




まだ言いたいことある。


……いい?





あのさあ……。




悠雛要素、すっっっっくな!!?!




わたしが、どれだけ、待っていたか……!!!


悠翔と気持ちを通わせて、悠翔を幸せにするこの瞬間を、
どれだけ待ち望んでいたか……!!!



そりゃあ、悠翔の話だもん。
一筋縄じゃいけないことは分かってた。



でもさ、でもさ……!!
こんなに悠翔と会えないなんて思わないじゃん……!?



ようやく悠翔が帰ってきたと思ったら
ラストシーンでもうエンディングって!!


そんなんあんまりだよ!!
これからじゃん!

悠雛たのしめる要素、ここからじゃん……!?



足りない!!
足りないです!!!


暴れます!!!!!




いや良かったよ?
最後の

「私も……好きです。
 悠翔のことが、大好きです」
「私を、悠翔の彼女にしてください」

「……っ!」

 私の返事を聞くと、悠翔は目を丸くし……
 その大きく見開かれた瞳から、ぽろぽろと涙を零した。


やり直し告白シーンとか。
すっごくすごーーく良かった。


ぽろぽろと涙を零した。って表現がすごくすき。



でも!もっとなんだよ!足りないんだよ!
もっとちょうだい!
せっかく悠翔のこと幸せにできたのに……!





と、まあかなり感情が荒ぶってましたが、

今回ゲームをお貸ししてくださった神が福利厚生をたっぷりと付属してくれたので、ギリギリのところで自我を保つことが出来ました。
もし福利厚生がなかったらこの地を焼け野原にしてしまっていたかもしれない。感謝です。






ところでこのラストシーンなんですけど、


「…………」
「おおっ!? 澪が雛ちゃんのご飯食べてる!?
 どうどう、感想は!」

「……悪くは……ない」
「すごいね。澪が女の子の手料理を
 口にする日が来るなんて」


…………。

澪くんさぁ…………



もう、sideAルート……要らなくない……??



澪くんの一番大事な部分、
悠翔ルートで克服しちゃったじゃん。


わたし、あんなに必死にイライラしながら
澪くんのカウンセリング頑張ったのになあ……??



それにどこかのエンディングで
「お前に触れる分にはもう慣れた」みたいなこと言ってたしね。


sideAルート…………要る??(要るよ)





最後はエピローグまで見てハッピーエンド!

本当に本当に『桜坂悠翔』の物語でした。




というか社長、めちゃくちゃ悠翔のお母さんにクソデカ感情を抱いていてビックリしちゃった。愛だね。





▼ Ending5『永遠を祈る』



このBADだけ好きなので書かせて……!!


クリスマス公演がめちゃめちゃになったあと
眠りについた悠翔を見つめながら雛は『全部私のせいだ』って思い詰めて悠翔のもとからいなくなろうとするんですけど




「……バイバイ」
 最後にそっと幼なじみの頬を撫で、立ち上がる。
 そして部屋を出ていこうとした、その時。
 彼の手が、私の片手を掴んだ。
「……!? はる……」
 閉ざされていた彼の瞳が、僅かに開く。

 ――俺も行く。



悠翔のBAD、全部雛を1人にはさせないんですよ。
ひとつは地獄の底まで追いかけてきたり、ひとつは悠海を選んだりするんですけど、どれも最終的には悠翔が隣に居てくれる。


今回だって1人で死のう……って思っている雛のこと、絶対に1人にはさせないんだよ。
多分このエンドの悠雛は2人で心中でもしたと思うんですけど、絶対に雛を1人で逝かせない悠翔……。



なんかこういう主人公にクソデカ感情を抱いている攻略対象って、基本的にBADでは病んでしまって閉じ込めちゃったり……足の腱を……切ったり……みたいなことをするイメージなのですが、悠翔はそういうことはしなかったなあ。まあ……赤子ごと切り裂かれたりはしたけど。



あとこのエンドの最高なところ、
1人残されてしまった那由多が宇賀神家に引き取られて
年に一度、クリスマスの日に毎年毎年澪くんと一緒に悠雛のお墓参りに行くんですよ。
遺体が見つかってないから空っぽのそのお墓の前に、澪くんは毎年真っ赤な薔薇の花束をお供えして、『いつまでも……2人、幸せにな』って言うの。最高じゃん?


澪くんが『今年で薔薇の花束は99本目になる』っていうこの言葉の意味。
99本の薔薇の花束の意味は『永遠の愛』
エンディングタイトル回収〜〜!!
綺麗すぎる。天才か?


悠雛、どこにいようと永遠に幸せでいて欲しいっていう残された2人の願いが本当に美しかった。
最高でした。ありがとう。






▼ おまけ【sideA姫崎ルート】にて



突然ですが、Blackish House sideA→の姫崎藤吾ルートの話をします。



姫崎先輩ルート、
姫崎先輩が澪くんに何を求めているかを知ってしまった雛がある決意をするんですね。



 役者として尊敬する存在である宇賀神先輩。
 事情を知ってしまった以上、
 先輩が苦しめられるかもしれないというのに、
 このまま見て見ぬ振りをすることは出来ない。
(宇賀神先輩から、姫崎先輩を引き離さないと――)
「……姫崎先輩」
「姫崎先輩は……ひどいです。
 自分の『心』を見つけたいがためだけに、
 宇賀神先輩を苦しめるなんて……」

「あなたの独りよがりな行動を知ってしまったからには、このまま見過ごすわけにはいきません」
「ふうん……それで? 一体どうするつもり?」
「クリスマス公演までに、私はあなたを、
 宇賀神先輩から引き離してみせます」

「引き離す? 俺を、澪から?」


いやあ〜〜〜何この対比!?!?



つらい。わたしはつらいよ。

何が辛いって、色んなルートを深く読み込むたびに、澪くんと雛の絆を実感させられてしまうことが辛い。


厄介な幼馴染みに執着されていることに気付いてしまった時、それを引き離そうと、全く同じ行動をとるんですよ。澪雛は。




姫崎藤吾に対して「宇賀神先輩から引き離します」って雛は宣言するし、
桜坂悠翔に対して「亜麻乃から切り離す」って澪くんは宣言するんだよ。




澪雛、本当に……強い。
絆が強すぎるよ。勝てないよ。




だから私は姫崎藤吾ルートも好きなんだろうなって思いました。
澪くんと雛、役割が一緒なんだもの。



澪雛は恋愛関係じゃなくて、なんだろうな……。
なんかもっと、こう、言語化出来ない……深い絆……で結ばれていて欲しいんですよね。
なんだろう。難しいな。
澪雛の関係性、ぴったりな言葉があったらご一報ください。





ところでフルコンプおまけ要素である
『月涙館ラブ☆ドキインタビュー』
姫崎先輩と悠翔を前後に読んだんですけど、



この2人、ほんっと〜〜〜に面倒臭くて笑った。



まじで面倒臭いのに好かれちゃうんだなあ!?雛って。
特に姫崎ルートなんて、
今まで執着のベクトルが
それぞれ


悠翔→→→雛
藤吾→→→澪


の関係性だったものが、


悠翔→→→雛←←←藤吾


になってしまってるので
本当に可哀想。雛が。(笑)



やっぱり厄介なのは1人1つ抱えるくらいがちょうど良いんじゃないでしょうか。





▼ おまけ②『THE PHANTOM』



Blackish House sideZのクリスマス公演演目にもなったオペラ座の怪人
悠翔が脚本したTHE PHANTOM、まんま桜坂悠翔すぎてびっくりしちゃった。


いやこれさ、すごいよね。
sideAの演目だった美女と野獣も宇賀神澪ぴったりの脚本になってたし
もうこの2人のために用意したようなもんじゃん……!?となる。



ラウルクリスティーファントムの関係性がそのまま澪くん悠翔なんだもん。

本家のオペラ座の怪人をちょろっと調べたところ、
悠翔ルートで散々書かれてきた『シャンデリア落下事件』、これ、本家の『オペラ座の怪人』のシナリオにありました。


いやスゲ〜〜!!!!!
スゲ〜〜すぎちゃう。
本当に天才が書いてる?そうなんだよなあ!



宇賀神澪と桜坂悠翔ルート、演目に落とし込むのが上手すぎる。
この2人を攻略してる時だけ、クリスマス公演への気持ちが違うもん。
いやまあ、意識的にそうしてるんだろうけどさあ!
演目になぞったシナリオも、それ以外のアパートメンバーとの恋愛も、どれも最高だったな……。





最後の最後、楽しみにしていた悠翔ルート、
悠雛要素足りなくない!?モヤ…が残るよ!という気持ちで終わってしまったのですが、

攻略後にスタッフブログとか、SNSとか、特典小冊子とかを読んで
『桜坂悠翔という人間を、悠翔に関わった、影響を受けた人物から少しずつ紐解いていく』
的な感じの構成だったことが分かって、な〜〜るほどな〜??と思った。




やりたいことは分かった。
そうだと思う。




たぶん悠翔って、ルートに入っていざ本人と向き合いましょう!ってなっても、おそらく彼はなにも雛に伝えない。
そもそも雛が、『良いお兄ちゃん』である悠翔のことを信じきってしまっているから、この2人……なにも進展が無いんだろうな。


だから周りの人間から『桜坂悠翔ってこういう人間だよ』ってことを雛に伝えていかないと、悠翔の本当の心って掴めないままだったんじゃないかな。
悠翔があんなに隠したがってたこと、悠海がぜ〜んぶ暴露しちゃったのですが、これも多分悠海がいなかったら悠翔の本心なんて一生分からなかった。



だから悠翔ルートはこういう構成にして、悠翔の心に触れていく……ってのは


分かった。




分かったんですけど……。





でもやっぱり!!




わたしは純粋に、悠翔とじっくり向き合って、

恋愛していきたかったんだよぉ……!!!







おわり。




な〜がかったぁ!!

お付き合いいただき
本当にありがとうございました。

ラスト!乃亜くんの感想!!

か、かけたら……いいな……!!!





おつかれさまでした。
以上、やちょうさんでした。